FC2プロフ
最新記事
カテゴリ
月別アーカイブ
最新コメント
最新トラックバック
メールフォーム
意見などありましたらこちらで!

名前:
メール:
件名:
本文:

カレンダー
04 | 2010/05 | 06
- - - - - - 1
2 3 4 5 6 7 8
9 10 11 12 13 14 15
16 17 18 19 20 21 22
23 24 25 26 27 28 29
30 31 - - - - -
FC2カウンター
検索フォーム
天気予報

-天気予報コム- -FC2-
QRコード
QRコード
RSSリンクの表示
ブロとも申請フォーム
リンク

スポンサーサイト

-- --, -- | スポンサー広告

上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。

ツェルマット

05 11, 2010 | スイス

0 Comments
ツェルマット

 ツェルマット、マッターホルンの麓の小さい町である。僕は、そこに行くことを本当に楽しみにしていた。マッターホルンを見たくて仕方がなかった。
 天気予報は、ずっと雪の予報。5月6日、天気予報は曇りのち、雪。何故だかわからない。それでも僕は、その日は、晴れると確信にも似た、何かを感じていた。この日は絶対に晴れる。その思いだけで、僕は、移動を繰りかえいしていた。イタリアでの強行スケジュールも、5月5日までにツェルマットに行くため、それだけのためだった。

 5月5日、ミラノから、スイスのVISP行きの列車に乗る。スイスに入り、雨脚は強くなった。電車の窓には強い雨が打ち付けてくる。VISPに2時ごろに到着した。そこから、ツェルマット行きの電車に乗り換える。待ち時間が1時間近くあったが、強い雨に、僕は駅のホームから動けなくなっていた。
 3時前にツェルマット行きの列車に乗り込んだ。雨が止むことを祈りながら、列車は少しずつ標高を上げていく。

 30分程経ったころ、雨は雪に変わった。列車の窓から流れていく景色は、白く雪化粧をしている。壁のような崖からは、水が這うように流れている。不思議な滝だ。

 4時に、ツェルマットに到着する。あたりは、真っ白だ。大雪とまではいかずとも、路面は雪が積もり、雪解け水も相まって足がどんどん冷えていく。
 雪の中を、宿に向けて歩いて行く。寒さに震えそうだ。

マッターホルン (3)

 宿に到着し、荷物をおろす。案内された場所は、まるで屋根裏部屋のような、すぐに頭を打ってしまいそうな所だ。
 少し、横になっていると、すぐに眠りについてしまう。6時前、晩御飯を買いにスーパーへと向かう。雪は依然強く降っている。雪の中を滑るように走りながらスーパーへと向かった。スイスの物価の高さはこの旅では断トツで一番だ。安物の食品を少し買い、スーパーを後にする。

 宿に帰り、またのんびりと時間は過ぎていく。雨はばしゃばしゃと地面を叩きつけるのに、雪は、やけに静かに地面に舞い降りる。ふわりと、地面に落ちて、何事もなかったように、溶けて、水になる。

 明日の晴れを願い、僕は眠りに着いた。
 翌朝、7時前に目が覚めた。外からは太陽の日差しが、狭い部屋に差し込んでいる。僕は飛び起きて、窓へと駆け寄った。外は、晴れだ。僕は、心底うれしくなり、ドタドタと着替え始めた。
 横で眠るオーストラリア出身の青年を起こして、今日は最高の日だ、と伝えた。

 僕は、7時30分ぐらいに、宿を飛び出した。地面が凍っていて、何度か転びそうになる。本当に晴れている。この日を目指して来て、本当に良かった。

 宿から、緩い坂道を下り、川を渡る橋の上で、僕は立ち止まる。マッターホルンだ。マッターホルンが綺麗に輝いている。
 
マッターホルン (6)
マッターホルン

 何故、だろうか。僕は、今までの心の疲れが、癒されていくように、鳥肌が立って、涙が流れた。いや、流れてはいない。眼の中に涙がたくさん溜まって、それを腕でこするように拭いて、鼻水を1度すすった。
 涙は溢さなかった。

 そのまま、また前を向いて、登山鉄道ゴルグナートへと向かう。
 
 駅に到着し、切符を買う。76フラン(7000円位)もするが、僕は何の躊躇いもなく購入した。登山鉄道に乗り、暫くすると鉄道は、ゆっくりと山を登っていく。のんびりのそのスピードからは、外の風景が滑らかに流れていく。
 何度もマッターホルンが顔を出して、その度に僕は、感嘆の声を漏らす。カッコいい。あいつは、なんてかっこいいんだ。

マッターホルン (9)
登山鉄道
マッターホルン (8)

 1時間近くかけて、山を登り、終点ゴルグナート駅に到着する。辺りは、完全に雪景色で、真っ白だ。
 その雪の道を、展望台に向けて登っていく。昨日の雪で、かなり積もったのか、僕の膝ほどまで足は雪に食い込んでいく。足は、またも水浸しで、あまりの冷たさに何度かくぅーっと体を縮こめた。展望台も雪に埋もれていた。そこからの景色はまた絶景で、本当に寒さとは別に、ぶるっと体が震える。
 近く見えるマッターホルンは驚くほど尖っている。あの山頂に登ることが出来るなんて到底思えない。しかし、それが山の大きさなのだろう。あんなにも尖っていても、人間は小さくてその山頂の上でさえ、仁王立ちをして、雄たけびを上げることが出来る程の大きさなんだろうな。

マッターホルン
マッターホルン
マッターホルン (4)

 
 ここからは、スイスの最高峰、モンテローザも綺麗に見える。今日は、最高の日、だ。
 しばらく、そこに佇んで、山々に囲まれていると、本当に気持ちがいい。のんびり山と向き合い、山を降りる。

マッターホルン (2)
真ん中、モンテローザ

 今日の晴れで、雪は溶けて緑が現れる。僕は、マッターホルンの見える岩の上に座り、フランスパンとハムとチーズだけの簡単な、サンドウィッチを食べる。これが、きっと何よりも、何よりも贅沢なのだ。これが本当の贅沢じゃないか。
 マッターホルンは、雲とじゃれ合うように雲を纏い始めた。

マッターホルン (5)
ツェルマット
マッターホルン (7)
 今日は、最高の日だ。

 それでは、皆さんいい日々を!
スポンサーサイト

上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。