FC2プロフ
最新記事
カテゴリ
月別アーカイブ
最新コメント
最新トラックバック
メールフォーム
意見などありましたらこちらで!

名前:
メール:
件名:
本文:

カレンダー
05 | 2010/06 | 07
- - 1 2 3 4 5
6 7 8 9 10 11 12
13 14 15 16 17 18 19
20 21 22 23 24 25 26
27 28 29 30 - - -
FC2カウンター
検索フォーム
天気予報

-天気予報コム- -FC2-
QRコード
QRコード
RSSリンクの表示
ブロとも申請フォーム
リンク

スポンサーサイト

-- --, -- | スポンサー広告

上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。

サハラ砂漠

06 10, 2010 | モロッコ

2 Comments
サハラ砂漠

 ラクダマンに引かれて、一頭のひとこぶラクダが宿の前にやってきた。
 その日、僕はラクダツアーに行く。参加者は僕1人だ。ラクダは声も、音も出さずに座っている。僕はラクダにまたがった。ラクダには気の利いた取っ手がついている。それを、掴んで、と言われ掴むと、ラクダは体を揺らしながら立ちあがる。

 ラクダの上から見る風景は、いつもよりも高い。隣の家の塀を上から覗ける、それ位の高さだ。宿の人たちに手を振り僕は砂漠に向けて出発した。ラクダはゆっくり進んで行く。一歩一歩、体を前後に揺らすように着実に進んで行く。慣性の法則を感じずにはいられない。体は半身分程遅れて前に進んで行く。

 15分程進むと、砂の砂漠に入る。ざっ、ざっ、と柔らかい音を立てながらラクダは進んで行く。ラクダマンは、サンダルを脱ぎ砂の中に埋めた。帰りにまた履いて行くのだろう。いや、彼にとってどちらに向かうことが帰る、ということなのかは、分からないが。

sahara (1)

sahara (2)

 東の空には沢山の雲がある。西の空は青い空が広がっている。出発した時間はモロッコの時間で5時半、ベルベル時間で4時半だった。太陽は東へと傾いており、雲の中にある。時折太陽が雲の隙間から顔を出すと、砂漠の赤く白い砂の上にラクダマンとラクダと僕の姿を影に映す。

sahara.jpg

 風が、少し吹いている。周りから聞こえる音はラクダの足音、ラクダマンの足音、そして風の音、それだけだ。
 その、風の音を聞け。

 しばらく歩いていると(ラクダが)、急な坂に出くわす。ラクダの体の揺れは強くなり、僕の体もよく揺れた。そのうち、内腿がラクダと擦れ、少し痛くなってくる。足の位置を変えたり、ラクダの上で胡坐をかいてみたりする。
 ラクダは、文句1つ言わずに歩いている。

sahara (6)

 1時間半程経った頃、家が見え始めた。小さい家が1つ。そこを通り過ぎると、小さい家が3つほどある。その左手には少し大きめの家がいくつかある。ここは集落、なのだろうか。

 そのすぐ奥に小さい家が3つほどある。そこが今日の宿であり、多分彼(ラクダマン)の家だ。彼は、砂の上に布を敷いて、机を置いた。そいて、熱いミントティーを出してくれた。このミントティーはモロッコではどこでも出てくる。蕎麦屋のそば茶のような、おばあちゃんの家の麦茶のような、回転ずし屋の緑茶のような、そんなものだ。

 暑い国で、熱いものを出すというのも不思議ではあるが、それにもきっと意味があるのだろう。熱々でひどく甘いミントティーと、ウエハースだ。何故ウエハースなのだろうか。喉が渇くものをチョイスする必要もないのではないか。

 ミントティーを飲みほすと、あの砂丘に登って夕陽を見てこい、と彼は言う。少し小高い砂丘。僕は意気揚々と登り始めた。砂丘の尾根にそって登っていく。足は砂の中に埋もれ、思ったよりも先に進まない。しばらく歩いていると、尾根はどんどん狭くなり、一本の線に変わる。急な傾斜と足を取られる砂丘に体力がどんどん奪われて行く。

sahara (3)

 水を飲みながらゆっくりと進む。一つ目の砂丘に登り切った所で、あと二つ程砂丘を超えなくては夕陽は見えそうにない。砂丘も連峰になっているのだ。この辺りから、風が強くなる。ゴーゴーと風が吹く。風は砂を巻き上げて、砂と共に吹き付ける。連丘を越えて、夕陽が見える場所に到着した。風があまりに強い。砂と風が徒党を組んで、すごい勢いでやってくる。僕の毛穴と言う毛穴に砂がズボズボと入っていくような感覚にさえなる。

 カメラを出したらカメラのあらゆる毛穴にも砂が入りそうだ。僕はカメラをタオルでくるみ、シャツの中に入れて、風が止むのを待った。風が弱まった瞬間にカメラを取り出して撮る。風が吹き付け始めると、急いでシャツの中に入れる。そんなことを繰り返す。夕陽がはるか遠い山の中に隠れると、周りは急激に暗くなり始める。

sahara (7)


 戦いを終えた戦士のように、僕はへとへとになりながら戻った。しばらく横になってぼーっとしていると、晩ご飯が運ばれてきた。タジンだ、すごい量の。3人前くらいありそうだ。僕は、食べきれずに残した。
 ロウソクの明かりが風に揺れている。今にも消え入りそうだ。聞こえてくるのは、風の音と別の家から聞こえる太鼓の音だけだ。
 僕は目を瞑り、その、風の音を聞く。

sahara (8)

 それでは、皆さんよい日々を!
スポンサーサイト

上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。