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アメリカ

09 08, 2010 | アメリカ

4 Comments
アメリカ

 南米大陸の旅を終えた僕は、アメリカのロサンゼルスへと向かった。飛行機はリマを深夜0時過ぎに飛び出して、真っ暗闇の空へと上昇していく。
 僕は飛行機が離陸するとほぼ同時に眠りに着いた。寝ていたためにアメリカの入国カードを貰い損ねた程だ。
 僕のリマ時間に合わせられた腕時計はAM7時を指した頃、僕は目を覚ました。揺れる機体の中で、アメリカへの期待と不安を抱きしめていた。

amerikan.jpg
アメリカン。左のかたが、やけにいかついね
 
 ロサンゼルスに到着したとき、僕の時計は8時30分を指していたが、太陽はまだカルフォルニアの地に昇ったばかりの、6時30分だった。

 この旅、最後になるはずの入国審査(日本は除く)を終えて、無事にアメリカへと入国した。10年前、僕はこの広大なアメリカの大地に1度立っている。僕は小学6年生だった。留学中の兄に会いに来たのだ。その時も、僕はくしくも1人、だった。
 入国審査官は、いかにもアメリカ人だ、とでも言わんばかりに太った男だった。僕は彼が何を言っているのか、何一つ分からず、はてなマークを、いやアメリカだからクエスチョンマークを30個程、頭の上に出現さしていた。
 見かねたのか何なのか、通訳のおばさんが僕の元へと走って来たことを今でもよく覚えている。社会の仕組みを知らないというのは、面白い。僕はアメリカへと1人で行くことに対して、どう思っていたのか。

 母に、中部国際空港まで連れて行ってもらい、一緒に食事をした。母は僕の行き先であるポートランドへ行く夫婦を捕まえて、もし何かあったら息子をよろしくお願いします、と言っていた、のだろう、と今は思う。
 何度か頭を下げて、不安がる僕に、シャキッとしなさいと声をかけた。

 僕は少しだけ泣きそうだったことを、覚えている。いや、もしかしたら少し泣いたのかもしれない、けれどそんなことはどっちだっていい。
 母に背中を押されて、頑張ってきなさい、と言われた。

 僕は、うん、大丈夫だって、とでも言ったのだろうか。もうその辺りはよく覚えていない。ただ、なんとなくそんなことが鮮明に思い出された。
 その夫婦は、僕の姿を少し気にかけて下さっていた。母の後ろ姿が、今も頭に浮かぶ。

 息子を、よろしくお願いします。

 アメリカに行くことは、怖かったけれど、なんとかなるだろうって思っていた。確かに何とかなった。通訳が走ってきたおかげで。

 今の僕に通訳さんなんて走って来てくれるはずもない。自分で答えなくちゃ。自分でやらなくちゃ。

 今は、母もきっとこう言うだろう。

 息子よ、自分で頑張りなさい、って。そう言って、僕の背中を押し続けてくれるだろう。

 僕はもちろん、うん、という心づもりはある。
 うん、僕はもう1人でアメリカにだって来れちゃうし、世界一周だって出来る。あの頃よりは、少しだけ、ほんの少しだけ逞しくなった。

 あのころよりも、ほんの少しだけ、社会の仕組みが分かって、自分の語学力では入国審査の度にドキドキしちゃうことを知った。でも、僕は自分で頑張るよ。もう通訳も来ないし、あの夫婦も僕のことを見てはくれない。

 10年前、アメリカに初めてやって来たのが、僕の最初の外国だった。今、この旅の最後の国22カ国目アメリカに到着した。
入り口が東向きに作られたロサンゼルス国際空港を出ると、目の前に太陽が昇ってきていた。

america (3)
空港

 僕は、ユニオンステーション行きのバスを待っていた。

 10年前のあの日は、パスポートコントロールを抜けて、到着ゲートへ差し掛かると沢山の人が看板を持って立っていた。
その中に、僕の名前が書かれた紙を持ったおじさんが立っていた。

 奥田 悠史 間違いなく僕の素敵な名前だ。

 紙の裏には、兄の汚い字で「黙ってこのおっさんに付いて行け」という、極めて単純明快な言葉が記されていた。
僕は、もちろん黙って付いて行くつもりだったが、おっさん(兄のホストファミリー)は、僕にピックアップする荷物はあるかと、問い続けた。僕は何を言っているのか全く分からずに、黙っている訳にもいかなくなった。

america (4)

 そんなことを、ふと思い出す。

 FLYAWAYと大きく書かれたバスがやってきた。僕は、自分でピックアップした荷物を背負い直して、バスに乗る。

 バスはロサンゼルスの町に向かって、走りだした。

 シャキッとしなさい。母の声が聞こえそうだ。
 うん、もちろんさ。

america.jpg
ロサンゼルス
america (2)
ルート66

 それでは、皆さん良い日々を!
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